セッション名: シンポジウム 「◯◯認定薬剤師に求めるもの」 の要旨下書き

セッション名: シンポジウム 「◯◯認定薬剤師に求めるもの」 の要旨下書き

 

✕✕専門・認定薬剤師の一人として想うこと

 

現在、専門薬剤師や認定薬剤師等の制度は約30団体・45種類にも及ぶ。薬剤師の活動範囲が広がる中、多くの専門・認定薬剤師制度が立ち上げられ、質の担保に懸念の声もある。学会の大きな収入源との批判も聞こえたりするし、大きな収入源であること自体は事実だと思う。

私も✕✕専門・認定薬剤師のほかにも、複数の専門・認定薬剤師の資格を取得しているし、認定制度のための試験や研修にも関わっている。しかし、専門・認定薬剤師の制度についての懸念がないといえば嘘である。

なぜ私が✕✕専門・認定薬剤師に限らず、専門や認定の資格を取得したかといえば、ひとつはその領域に関わる仕事をしている以上、「一定の質の担保を得ているという証がほしい」、「持っていたほうが薬剤師として評価される(だろう)」という、いわば自己満足的な欲求が強いというのが正直な動機である。ただし、そのための試験勉強や介入症例の作文などは自分の不十分な点を見直すきっかけにもなったし、専門や認定を取得したことで様々なチャレンジや勉強の機会をいただき、更に向上できたことやモチベーションを得ることも出来た。そして、同じ領域で向上しようとする仲間との繋がりができ、困ったときに相談することや、一緒にセミナー等を企画したりすることもあり、そのような取り組みがその領域のボトムアップに繋がり、結果的に患者や社会のためにきっとなっているという実感や責任、共感を得ることもできた。また、施設内では、その領域のリーダーあるいは相談役となって、適切な助言をすることも大事な役割だと思う。

ただし、実は一部の認定については更新するのを辞めたり、諦めたりしている。それは、ひとつは自分にはメリットが感じられない認定であり、ひとつはその領域にほとんど関わらなくなったためである。無理に自己満足だけで取得・維持するものではないと思う。

プロとして仕事に重要なのは、純粋意欲、存在意義、共鳴行動の3要素である。専門・認定薬剤師制度がそのために有用であれば、それで良いと思う。ただし、存在意義として専門・認定薬剤師制度が本当に有用なのか、それを示していかなくてはいけないと思う。そうでなければ、専門・認定薬剤師と団体の自己満足であり、社会に対して質の担保が示せていないことになる。それを示すためには、専門・認定薬剤師自身も認定する団体も覚悟を持って、制度のアウトカムを設けて真摯に取り組むことしかないのではないだろうか。批判は簡単なので、新しいことに批判はつきものである。しかし、その批判には反論できるエビデンスがなくてはいけない。私も頑張ろうと想う。